ドキュメンタリー映画「100,000年後の安全」の上映会を行いました。

マイケル・マドセン監督の手になるこの作品は、
フィンランドのオルキルオト島にある高濃度放射性廃棄物の採取処分施設
「オンカロ」(隠された場所という意味)に世界で初めてカメラが入り、
核のゴミの問題を問いかけたドキュメンタリーです。
日本では2011年秋に公開予定だったのですが、
その年の3月11日、東日本大震災が発生。
続く福島第一原発での事故という事態を受け、
4月に緊急公開されて、大きな話題となった作品です。
この日は、音声ガイドを収録したDVDを使っての上映でしたが、
この作品をめぐる社会の動きのほか、音声ガイド制作の経緯、
また携わった私たち自身の思いなどもお話しさせていただきました。
ちょうど地域のお祭りと重なったこともあって
参加者の人数こそ少なかったものの、
わざわざこの作品を見るために来られた方もあり、
とても熱心にご覧いただき、また、話を聞いていただくことができました。
中には、「福島にかつての教え子が住んでいて心を痛めている」
という方や、
「現役時代、東海原子力発電所の建設にかかわったが、
当時は、まさかこんな問題が発生するとは考えてもいなかった」
と、話してくださる方などもあり、
放射性廃棄物の問題は、電力の恩恵にあずかっている私たちひとりひとりが、
目を背けることなく考えなくてはいけないことなのだ、ということを改めて考えさせられる上映会でした。

「100,000年後の安全」は、Bmapの音声ガイド付きDVDが販売されています。
ぜひご覧になってみてください。
(記:中尾)