12月12日月曜日、世田谷区立保健医療福祉総合プラザ・通称うめとぴあで、松井久子監督『折り梅』のバリアフリー上映会を開催いたしました。
うめとぴあは2020年4月にできた世田谷区の施設で、小田急線梅ヶ丘駅から遊歩道を5分ほど歩いたところにあります。
1階入り口を入るとオープンなカフェスペース、ふれあいカフェうめとぴあがあり、気軽に訪れることのできる広々としたとても居心地のよい場所です。
今回上映した『折り梅』は豊明市の主婦、小菅もと子さんの著書「忘れても、しあわせ」を原作とした松井久子監督の作品で、公開から20年たった今も、認知症の現実を考えるきっかけを多くのひとに与えています。主演は原田美枝子さん、吉行和子さん。
原田美枝子さんはその後も、認知症のお母様の短編ドキュメンタリー映画『女優原田ヒサ子』を制作されたり、川村元気監督『百花』ではご自身が認知症の母親を演じています。
もしかしたら、この『折り梅』の出演が何かのきっかけになっているかもしれませんね。
また『折り梅』はBmap が松井久子監督のご意見を聞きながら音声ガイドを制作することができた作品でもあり、音声ガイド台本制作にとっても、制作者の思いを知って、伝えることの大切さを知る貴重な経験となりました。
上映後、初めてバリアフリー上映を体験された方から「音声ガイドが自然で、さまたげにならず、観るだけではわからない情報が得られて役に立った」「聴くことでとても助けになって楽しめた」と嬉しい感想をいただきました。
音声ガイド担当は高橋さち代、柔らかな声の響きが、この作品の雰囲気にとけ込み、映画を楽しまれる皆さまにお届けできたなら幸いです。
ぜひまた、上映会にお越し下さいませ。
この上映会のために、いろいろとご準備下さったうめとぴあの職員の皆さまにも、心より感謝いたします。
有難うございました。
(記 水谷)