秋分の日の上映となりました『晩春』。
当日参加(予約なし)でなんと14名もお越しになり、ご予約済みのお客様を合わせて32名の方々が足を運んで下さいました。Bmapのメンバーを入れた会場内はほぼ満員に。
祝日であったことに加え、小津監督作品の根強いファンと、今なお続く原節子人気の高さを見せつけられた思いがします。

上映前に流した次回作『ユキエ』のメーキングビデオは2分間映像の繰り返しでしたが、皆さんいつまでも見ていらして、興味を持たれたご様子でした。
(佐藤、 入戸野、 手話通訳 和高イツ子)
客層として全体の男女比では女性がやや多め。
年配の女性が最も多かったようですが、往年の名画を初めて観るという30歳前後の若い世代の方が5名も。視覚障害の方9名、聴覚障害の方4名で、ご来場者の約40%に相当します。
<アンケートより>
「解説内容が練られており、映画に合った落ち着いた声の解説で、映画を集中して楽しむことができました。自分の年齢で楽しめるか不安でしたが、いい映画をいい解説で鑑賞できて大変よかったです」(20代男性)
「初めて音だけで全体の様子がわかりました。古い映画、逆に新鮮でした。事前に映画の説明(映画の背景)をされていたのが良かった」(30代女性)
「障がい者ではありませんがこのような機会に参加できて良かったです」(60代女性)
「上映前半、映画BGMの音が大きく、音声ガイドが一部聞き難かった」(70代男性)
「なつかしい昭和24年ごろの様子に、時間が戻ったように楽しく過ごせました。次回も楽しみに…期待しております」(60代女性)
など、ご感想をいただきました。
ところどころ、とくに杉村春子が登場するコミカルな場面では笑い声も聞こえました。
さまざまなお客様にいっしょに楽しんでいただけた…と言ってもよいのではと思っています。
どなた様にとってもこの日が「いい映画を見た」記憶になり、明日への活力になりましたら、こんなにうれしいことはありません。
『晩春』(1949年)
音声ガイド制作 Bmap(入戸野美代子、佐藤恵理)
監修 瀬尾亜希子
ライブ音声ガイド 入戸野美代子
(記 入戸野)