この作品は、終戦から復興に向かう昭和の時代、貧しいながらも必死に生き抜こうとする耳の不自由な夫婦の姿を感動的に描いています。(1961年 128分 モノクロ作品)
『名もなく…』チームは1月31日、信濃町シニア活動館の皆さまのご協力を得てモニター会を行い、貴重なご意見やご感想をたくさん頂きました。その後、再考しながらのガイド作りや練習が最終段階になっています。

(写真は、世田谷福祉専門学校 手話通訳学科主任 飯泉菜穂子先生から、作品内の細やかな手話表現について解説していただきながらの稽古風景です。)
音声ガイドは、場面の展開が早いので、それぞれ当時の雰囲気や声のトーンを大切に変化に対応します。夫婦の手話の台詞は、男女二人で担当します。通常の台詞と違って、俳優の表情を注意深く見ながら、手話に合わせて話すように心がけています。少しゆっくりかもしれませんが、理解して頂ければ幸いです。
また作品中、夫の道夫が「筆を持ったまま」「お箸を持ったまま」手話をするシーン、川を挟んで妻の秋子との手話シーンなどはリアリティがあって、細かいところの描写としてとてもよく出来ているそうです。
育児の時、長い紐で母親と赤ちゃんの手を結んだり、来客の時には電球が点滅するシーンなどは、当時、監督が取材させて頂いた方々が知恵をだし、工夫して作られたそうです。今なら数々のテクノロジーがありますが。
このようなことも参考に、一人でも多くの方に楽しんでいただければと思います。

【お知らせ】
今回の上映会は各所からの反響が大きく、事前申し込みは予定数に達したため予約は締め切らせていただきました。
当日席に関しましては、整理券をお配りして対応させていただく予定です。(3/18更新)
(記 望月、田中)